ソイプロテインとホエイプロテインの違い:アミノ酸含有量の比較
プロテインサプリメントは、筋肉の修復や成長をサポートするために広く利用されています。
ソイプロテインとホエイプロテインがありますが、それぞれを有効活用するためにはその特性や利点を理解することが重要です。これらの違い、特にアミノ酸組成(含有量)の差が気になったのですが、まとまった記事がなかったので調べてみました。
ソイプロテインとホエイプロテインの違い
本題に入る前によくあるソイプロテインとホエイプロテインの比較をまとめます。
原料と特徴、コスト
- ソイプロテイン:
- 大豆から抽出された、植物性のタンパク質。
- 粉っぽさがあり、豆乳みたいな特有の味や香りがすることがあります。
- ホエイプロテイン:
- 牛乳から抽出される、動物性のタンパク質。
- 無脂肪乳のような感じ
商品のグレードや加工方法にもよりますが、ソイプロテインのほうがホエイプロテインより安い傾向。
消化吸収速度:
- ソイプロテイン:
- 消化吸収速度は比較的遅く、持続的にアミノ酸を筋肉に供給する。
- 30分後以降ゆるやかに血中アミノ酸濃度が上昇する。
- ホエイプロテイン:
- 消化が速く急速に吸収されるため、素早くアミノ酸を筋肉に供給する。
- 30-60分で血中アミノ酸濃度のピークを向かえる。
アミノ酸含有量(組成比)の比較
すべてのメーカーが原材料のアミノ酸組成まで公開しているわけではありませんが、ザバス(SAVAS)とボディウイング(BodyWing)、ニチガはタンパク質100gあたりのアミノ酸量についての情報がありました。
メーカーによる含量差
こちらはソイプロテインのアミノ酸組成について。
原料仕入れ先の違い?はあるかもしれませんが、メーカー差はほぼないようです。
ソイプロテインとホエイプロテインの比較
こちらはソイプロテインとホエイプロテインのアミノ酸量について比較したもの(値はサバスとボディウィングの平均値)
以下の傾向が読み取れます。
- ソイプロテイン:
- 非必須アミノ酸がホエイプロテインよりも多いです。
- 特にアルギニン、グルタミン酸、システインなどのアミノ酸が比較的高い。
- ホエイプロテイン:
- 必須アミノ酸がソイプロテインよりも多い。
- ロイシン、イソロイシン、バリンといったBCAA(分岐鎖アミノ酸)の含有量が高い。
BCAAは運動の持久力を高めたり、筋肉合成や筋肉痛の軽減に有効といわれています。
アルギニンは血管を広げて血液を通り易くしたり、体内の余分なアンモニアを除去するのに有用なアミノ酸です。グルタミンには胃や腸管を守る役割があり、システインはマクロファージなどの働きを活発にし免疫力アップにつながります。
目的や適した飲み方
以上からまとめると、
- ソイプロテイン:
- 疲労からのリカバリー。タンパク質摂取による体臭悪化の防止、腸内環境や免疫力の改善。
- 持続的にアミノ酸を供給できるために、オフの日の筋肉合成やリカバリーをサポート。
- ビーガン、乳製品アレルギーの人、または植物性タンパク質を好む人。
- ホエイプロテイン:
- スポーツパフォーマンス向上や筋肉量増加を目指す人に適しています。
- 吸収が早いため、トレーニング前後に筋肉合成・リカバリーを促進させるために。
ただし、個々人の栄養ニーズや体調によって最適なプロテインの選択は異なる場合がありますので、個別の状況に応じて選択することが重要です。
今回参考にさせていただいたソイプロテイン:
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